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2022 昇段レポート/福本大人 弐段位(住吉道場)

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 昨年、中里師範より二段位受審のお話を頂きました。早いもので、初段位を頂いてから5年半が経ちました。あの頃を振り返ってみると、随分血の気が多かったように思います。昇段一年前が昇級審査で、一級の帯を巻いたその時に翌年の昇段審査の機会を与えて頂くこととなりましので、当時の私はがむしゃらに、自分を極限まで追い込んで日々を過ごしたものですから、そうなったのかもわかりませんが、その経験が今の自分の支えになってることは言うまでもありません。
 今回、師範が私に言って頂いた言葉があります。「今の自分に出来る昇段を心掛けて下さい。」今の自分とは?。前回私は、44歳での受審でした。実はあの時動ける体作り、いかなる厳しさにも耐えれるスタミナをと、10kg体重が落ちました。確かに動けて、スタミナもつきました。ただ、その後の道場の稽古で少年部のミット持ちや、組手で体で受ける稽古をしたとき、軽さのあまり、いとも簡単に後ろに下げられるようになってしまいました。これは、空手家としての体作りにはなってなかったように思います。御年50歳を迎える今の自分に出来る昇段審査には何が必要で、また何に重点を置いて臨むべきか、前回とは違った想いが私の中で駆け巡りました。
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 コロナ過となって2年が過ぎました。私の通う住吉道場は、地元の城南中学校の格技場を借りて稽古してます。宇和島市の持ち物ということもあり、感染者が増えて自粛期間になると使用できなくなります。今年も2月初旬から約1ヶ月間道場稽古は休みとなりました。ただ、私にとってはこの期間が自分のための稽古に集中してやれる良い期間と捉え、部活のない小学生の息子二人を誘い近くの歩道トンネルでの体力作り、そして、昨年暮れに中里師範からスマホで送って頂いた、高見最高範士の本部道場で撮影していた審査型トンファー(泰山)、セイパイ、この二つの型の習得に精力を注ぎました。ただし泰山に至っては、スマホの動画からの動きの読み取りが、全くうまくいかず、スマホをテーブルに置いて一つ一つ顔を近付けて見て一時停止、少し離れてトンファー振って…。もしかするとうちの高校生の子供たちに、これをテレビに映せんの?とか聞いたらもしかしたらそれが出来てもっと早く覚えれたかもとか、今になって思ったりもしてしまいましたが、その時はそんなことも考えず、とにかく一日でも早く覚えないとと必死でした。アナログな人間ですので、頭で覚えて体に染み込ませるのに時間が相当かかってしまいました。
 高見空手は日々進化している空手道だと実感するところとして、基本、移動、型と細かい動きに変化が生まれています。中里師範は、松山本部でのパーソナル稽古にて習得され持ち帰って、道場で丁寧に我々に教えて下さいます。
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 そういった師範のご尽力のお陰で今の自分たちがあるわけで、日々の稽古では、師範の動きを察知して学び、自分の心得として、突き技、受け技など常に対相手を心掛けた稽古をしております。
 審査当日4/17(日)8時半武道館集合、7時10分頃駐車場に到着しました。仕事柄早起きなもので、時間まで家で待つのもと早く行って、武道館駐車場で移動や型の反復をして8時審査場へ向かいました。
 今回宇和道場の一般の上甲さんと2人だけの審査です。普段から熱心に稽古されている方で、同じ中里師範の弟子であります。私の中で帯が上がるということは、それまでできていたことプラスアルファで増えていかなければなりません。よって今回護身術、型には時間を費やしました。
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 そして少し早めに審査が始まることになりました。上甲さんは英語の道場訓、私は筆記です。机に座り、始めて下さいの合図で問題用紙をめくって、頭が真っ白になりました。いつも言ってる道場訓が出てこない。いつもはどんな場所でもくちづさめる、一に曰くから出てこない。目をつぶっていつも通りに言おうとしても出てきませんでした。学生時代の英語のテストをしている気持ちになりました。完全な自分の怠りからくる結果でありました。基本が始まるときの最高範士のお言葉が忘れられません。
 「審査は初心を想い出す場でもあります。」『初』段受審の時にはあった『初』心を、いつの間にか忘れてしまったんだと痛感しました。
 今の自分に出来る昇段とは、こういった当たり前のことを当たり前に出来るといったところでもあり、自分の至らなさも実感した審査でもありました。その後は、基本、移動、型、組手、護身術の流れで進みました。基本からはいつも通りやれたのではないかと思っております。
 最後になりましたが、今回受審の機会を与えて頂いた、高見総師、高見最高範士、中里師範ありがとうございました。そして一緒にトレーニングしてくれた子供たちもありがとう。師範代の帯に恥じぬよう、これからも精進します。押忍
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